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最近の傾向/ゆら [◆はまりもの]

まぁ、マイブームってのがありまして。
いくつか趣味とか好きなものはあるんですが、飽きっぽいのが性分でして、一つのことに長続きしません。熱狂的にはまればはまるほど冷めるのもあっという間です(笑)。
まぁ、しかしそう際限なくいろいろなものにはまるほど見聞も広くないので、ある程度決まった物を数年おきにぐるぐるぐるぐるローテーションのようにしてはまっていくわけです。
で、現在何にはまっているかというと、…『父子鷹』(子母沢寛/新潮文庫)。
……知らないか、知らないだろうな…。
えっと、時代小説です。江戸末期よりやや前かな、御家人勝小吉が主人公の市井小説。
人物がすごく生き生きと描かれていて、日々の暮らし、人の考え方なんかがよく伝わってくるんです。
わりと何回か映像化もされているみたいです。私は94年にドラマ化した折りに初めて見て、そしてはまりました…松本幸四郎に…(笑)←オヤジ属性。
そんなきっかけで原作である『父子鷹』に手を出したわけですが、はじめはとっつきにくくて少々苦労しました。
書かれた時代が少々古いもので(昭和30年の讀賣新聞に連載されたものだそうな)、文体や単語が独特なのです。今のように統一されていなかったり独自の当て字があったり、漢文に近い使い方があったり。「動悸(どき)っとした」なんてこの本で初めて見ました。
しかし慣れてしまえば大丈夫。ちゃきちゃき江戸っ子の小吉がそこに生き生きとして存在しています。
で、今回改めて読んでですね、なーんとなく小吉と坊ちゃんがオーバーラップするんですよ。
いや、部分的にですが。違っているところのほうが多いですけれど。
いいところの坊ちゃんだし、小吉に甘い用人はいるし、剣の腕は立つし…。
で、この小吉もなんですが、その息子の麟太郎の気性、行動もなんとなく坊ちゃんを想起させる…小吉の子供時代の描写が無い分だけ、麟太郎を代わりに当てはめて考えてしまうのかも知れませんが。自分がこれと思ったことは曲げず、まっすぐなんですよ。かわいいんです。
…ちなみに麟太郎は後の勝海舟ですが、大人になるとちょっと性格がひん曲がったような気がするので子供時代限定です(笑)。…いや、海舟好きだけど(←って言ったら以前摩亜さんにいろいろ言われたような気がしますが)。

てなわけでなんだか最近江戸時代づいてるゆらでした。