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信長の棺/摩亜 [◆戦国]

明智光秀ファンの私ですので、当然見ています。
例え原作の評判ががむにゃむにゃでアレだったとしても。
例えお正月に同枠でやった「風林火山」を1/8の日記でボロクソに叩いていようとも。
それでも、本能寺の変に関わるような題材のドラマを見ない筈が有りません。
悲しいかな、光秀オタク(笑)。
正直、ドラマはそんなに面白くなかったです。「信長公記」の著者・太田牛一の目線って言うのは、新鮮だなと思ったくらいで……。

「信長の棺」は歴史小説ではなく、歴史サスペンスです。
実際の歴史の謎を、作者が勝手に結果付けただけで、現実がどうだったのかは未だに闇の中です。
「信長の棺」では、光秀の謀反の理由に、今現在推論で出ている黒幕の名前が多く出てきました。秀吉、家康、近衛前久等。
それは、光秀が謀反を起こすような野心家では無いと表す代わりに、誰かの策に踊らされてしまう程度の能力だと評されているみたいで、実はファンとしては微妙で複雑です。

個人的には、窮鼠・光秀の前にあまりにも無防備な猫・信長が居たから、勢い+行き当たりばったりで「謀反しちゃった!」の方が好きです。
元々、信長との蜜月期を過ぎた辺りから、徐々に信長と蘭丸に追い詰められてた光秀が、信長の本能寺宿泊を絶好の好機と見て、一生一度の賭けに出た、と思ってます。
根拠(?)としては、見るからにがっちがちのA型ではないかと思われる四角四面な光秀が、本能寺の変を起こした後から余りにもアホになってしまったからです。
真剣に謀反するつもりなら、その事後処理を考えて下準備を用意周到にするタイプだと思うんですよ。
少なくても、細川を味方に付けられないような失策は今までの光秀からは考えられないし、秀吉と家康は牽制してただろうから、彼らが動けないように策を施しておいただろう。交渉相手が小早川じゃなくて吉川だったら、秀吉の中国大返しも無かったと思う。
――反面、将軍家や天皇家に泣きつかれてやっちゃったって気もしなくもない。
空手形を切られていいように利用された、ってのは、有り得るかなあ。
光秀は、良くも悪くも室町時代の常識人だったし。
今まで読んだり見たりした中で、光秀の謀反理由が一番良かったのは堺屋太一氏の「鬼と人と」です。
他人に理解できない天才と、善人過ぎる努力型凡人が擦れ違っていく話として、とても面白かったです。

で、え~と。
来春のフジテレビ新春時代劇が「明智光秀~神に愛されなかった男~」なんですけど、果たしてどんな出来になるのか。期待20%不安80%という所です。
だって、朝のTVで見たら、煕子様役の長澤まさみが普通の顔で衣装を着けて出てたんですよ~。光秀との結婚前に、煕子様は病気のせいで顔の半分が二目と見られない顔になってしまって、それを申し訳なく思った煕子様のお父様が妹を嫁がせようとした逸話を持ってる方ですよ。
更にそれを見破った光秀が「我が終生の妻は煕子だけ」と言い切って娶り、生涯側室を置かなかったという、素晴らしい話に繋がっていくんですけど~~。
まあ、何だかんだ言いながら、きっと見るんですけどね。

あ、そうそう。「太閤記」も見てますよ。うん。
前に大河「秀吉」でこれ以上は無いという素晴らしい光秀を演じた村上弘明さんが、今度は信長役なので期待しています。
蛇足ですが、大河「秀吉」は、堺屋太一さんの『秀吉~夢を超えた男~』『鬼と人と』『豊臣秀長~ある補佐役の生涯~』を元にしているので、光秀がとても魅力的に描かれていたんですよ。「金ヶ崎の退き口」で、殿を務めると申し出た秀吉が一人残された後、はああっとため息を吐いた時に、悠然と秀吉の後ろに立っていた光秀様のお姿に惚れ直しましたv
posted by 摩亜 at
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