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フィル・ライノットの命日/摩亜 [ ┣ROCK]

「誰じゃ、そりゃ?」と訊かれそうなので、まずはフィル・ライノット(Philip Parris Lynnot)をご紹介。ちなみに昔はフィル・リノットと日本では表記されていたが、正確な発音ではライノットが近いらしく、最近では『フィル・ライノット』で統一されている。
アイルランドのバンドThin Lizzyのベース兼ボーカリストにして、アイルランドの英雄です。
わたしから見ると、埋もれかけていたジョン・サイクスを発掘してくれたという意味でも、ありがたいミュージシャン。
残念な事に1986年の1月4日、36歳の若さで急死しています。
死因はヘロイン注射に伴う内臓の感染症、敗血症。
ちょっと話が逸れますが、この死因に関して、若き日のジョン・サイクスが「Live AidにThin Lizzyが誘われていたら、薬物依存からフィルを救えたかも知れない」と発言しています。
当初は「Thin LizzyがLive Aidで、一夜限りの再結成をするのではないか」という噂が広まったのだから、サイクスの言いたい事は分からないでも無い。
実際Live AidのおかげでQUEENは息を吹き返したワケだし、あのイベントは色々な意味で各方面への影響が大きかったので、参加していれば良い方向へ進む転機になり得たかも知れないが――。
でも、薬物依存の問題はそんな短絡的な発想で解決できるとは思えない。
……もっと、根が深い気がする。

閑話休題。
アイルランドへ行った際に、フィルの墓参りをしてきました。
霊園も墓のある場所も、下調べ無し。
アイルランドに行きゃ何とかなるだろうと言う、アバウトな感性を持っている友人とわたしの二人旅でしたから。
本当に、行けばどうにかなってしまう辺り、当地でのフィルの人気の高さが分かるというものです。
だって、適当にその辺の現地人を捕まえて「フィル・ライノットの墓参りしたいんだけど、どこにある?」って聞いただけで行けちゃったんだもん。

フィル墓地地図
ダブリンの北東に位置するHowthという半島の「St.Fintan's Lawn Cemetery」に、フィルの眠るお墓はありました。
墓参りをした当日は、実は旅行中唯一天気が荒れた日で、すごい雨風が吹いていました。
そんな天気の中、極東からフィルの墓参りにやってきた日本人二人は、霊園の管理人さんに歓迎され、すんごい丁寧にお墓のあるブロックを教えていただいたのでした。

phil lynottこれがフィル・ライノットのお墓です。
周りにはケルト模様が施され、名前の上にはケルト式十字架が彫ってありました。
墓石の上に置いてある赤いバラと白い百合は私たちの持ち込み。
逆に言えば、それ以外のお花は他の方が持ってきたと言う事。
アイルランドへは都合三回行っています。渡愛する度にフィルのお墓へ行っていますが、花が途切れていた事はありませんでした。
最後に行ってから、何年経ったんだろう?
ああ、アイルランドに帰りたいなあ……。



ワイルド・ワン~ベスト・オブ・シン・リジィ

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  • アーティスト: シン・リジィ
  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2008/06/25
  • メディア: CD



【おまけ】
通貨がユーロに替わってしまっているので、現在は入手不可能なアイリッシュポンド。
どうせまた行くだろうと換金せずに取っておいたのだ(⌒⌒;)ゞ
右の20ポンド紙幣に描かれているのが、アイルランドの英雄オコンネル氏。
アイリッシュポンド


posted by 摩亜 at
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