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ご機嫌不機嫌/摩亜 [ ┣刀剣乱舞]

初極太刀の小狐丸を隊長に据え、総隊長の極んばちゃんが大将組(ー薬研)with物吉くん(脇差極)達と検非違使狩りに励んでいた頃。
ちょっと不機嫌になっていた刀が一振り。



今剣「石切丸、ちょうどいいところに。山姥切さんをみませんでしたか?」
石切パパ「やあ今剣さん、君が探している山姥切くんは、本歌の山姥切長義くんかな? それとも我らが初期刀にして総隊長の山姥切国広くんかな? はたまた、末っ子気質をみんなに可愛がられている二振り目の山姥切国広くんかな?」
今剣「……あー、ええとですね……」
石切パパ「長義くんは、毛利君帰還に併せてお菓子タワーを作ると意気込んでいる小豆くんの荷物持ちとして長船メンバーと万屋へ、近侍殿は小狐丸さんのレベル上げで検非違使を追いかけ回していて、二振り目の国広くんは、その小狐丸さんの代わりに畑仕事を買って出ているよ」
今剣「しんせつにありがとうございます、石切丸。ぼくがようじがあったのは、たいちょうだったのですが、そのようすだとおはなしはむずかしそうですね」
石切パパ「まあ、彼はいつでも忙しそうだけど、今は期間限定で経験値大放出しているからね」
今剣「……そうですね」
石切パパ「彼に何かお願い事かい?」
今剣「……その、……三日月が……」
石切パパ「おや? 三日月さんがどうかしたのかい?」
今剣「小狐丸がかえってきてから、ずっとたいちょうといっしょにいるので、だんだんきげんがわるくなってきています」
石切パパ「ああ、三日月さんは、分かりにくいけど分かりやすいからね」
今剣「どうしたものでしょう」
石切パパ「三条では自分だけ修行の許可が出ず、総隊長は小狐丸さんにずっと付きっ切りではねえ……」
今剣「三日月をなんとかげんきづけてあげたいです」
石切パパ「うーーーん」

布んば「……何で、俺が……」
石切パパ「伝えてくれるだけでいいので、お願いできないだろうか」
今剣「おねがいします、切国さん」
布んば「……」
今剣「おねがいします」
布んば「……分かった」
石切パパ「(あー、この子、短刀のお願いに弱いんだったな……)ありがとう、切国くん」
布んば「極の代わりに、三日月に言ってくれば良いんだな?」

布んば「あんたを次の特命メンバーに入れるそうだ」
三日月「……」
布んば「じゃあ、頼まれたことは伝えたから」
三日月「ああ、これ待て。何でお前が言いに来たんだ?」
布んば「初期刀の代わりだ」
三日月「……ああ、……迷惑かけてすまぬな」
布んば「もういいだろ」
三日月「この前買った茶菓子があるのだ! 食べていかぬか?」
布んば「……俺は初期刀の偽物じゃない」
三日月「同位体でも別だとは分かっているぞ!」
布んば「ついでに言うが、俺は甘い物を特に好いてはいない」
三日月「あなや!」
布んば「……あんたは……」
三日月「せんべいやあられも有るぞ?」
布んば「あんたは、政府から修行の許可が出れば、直ぐに出してもらえるじゃないか」
三日月「……」
布んば「俺は……」
三日月「ああ、お前の立場も考えずに拗ねてすまなかった」
布んば「……ふ、俺だけじゃないけどな」
三日月「……?」
布んば「修行に出てもスロットが増えない刀種は後回し、その中でも極めたら弱くなる打刀は、修行を渋られている」
三日月「……そうなのか?」
布んば「カンストした極初期刀組が、レベル50台の極短刀にあっさり負けたのを演練で見て、主がショックを受けたらしいからな」
三日月「……そんな……」
布んば「修行道具に限りが有るのだから、有効に使うのは当然だ」
三日月「……」
布んば「何であんたがショックを受けるんだ?」
三日月「主の為に強くなりたいのは、どうな刀種でも同じであろうに……」
布んば「だが、極めてきたうちの初期刀は極短刀の中で、かなり悔しい思いをしたらしい」
三日月「……」
布んば「今まで庇っていた自分よりレベルの低い短刀が、自分が倒せなかった敵を一撃で屠ればな」
三日月「……そんな話は、初めて聞くぞ」
布んば「いちいち言わないだろ、そんなこと」
三日月「……知らなんだ」
布んば「……それぞれの立場で悩むことはあるんだろう。あんたもとりあえず、特命頑張れ」
三日月「……うむ……」
布んば「カンストしていても戦闘に出してもらえるだけ良いだろ?」
三日月「そうだな……うむ、そうだな」
布んば「じゃあな」
三日月「ああ、これ。茶だけでも飲んでいかぬか」
布んば「要らない。俺はもう畑に戻る」
三日月「おぬし、今日は畑当番だったか?」
布んば「いや、内番着のスチルを取るために小狐丸が当たっているが、修行帰りは忙しくてそれどころじゃないだろ」
三日月「そうかそうか、ではじじいも手伝うかの」
布んば「汚れるぞ」
三日月「なに、かまわん」
布んば「勝手にしろ」

石切パパ「三日月の機嫌は直ったものの、切国くんには悪いことをしてしまったのではないだろうか」
今剣「堀川たちに、ふぉろーしてもらうようにたのんでおきます」
石切パパ「うん、上げ底の菓子折りでも送らないと」
今剣「切国さんは、おかしはすきじゃないといってましたよ?」
石切パパ「だから、上げ底なんですよ今剣さん」
今剣「ああー、おとなっていやですねえ」

posted by 摩亜 at
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