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レッド・クリフ part2を見た!/ゆら [◆三国志]

カテゴリははたして三国志でよいのか迷ってしまいます。

摩亜さんにいただいた前売り券でレッド・クリフ part2 未来への最終決戦 を鑑賞しました。
ということでクイズ。
問.私、ゆらの鑑賞後の感想を以下から選べ

1.あああああああああああ
2.…いや、無いって。
3.三国志って銘打ってなければ面白いかも…。
4.もう一回見たいかな



正解.全部。
4はほら、怖いもの見たさってやつで。

全体的な感想として、冗長かなーって。
最初から赤壁の戦いだー!うらー!って飛ばすのかと思ったら、前半…まだまだ、中盤…えーまだなのー?後半…やっと戦闘って感じ。
パート1と2を3時間以下でまとめちゃった方が良かったんじゃないかな
それから個人的に女性キャラの行動がうるさく感じました。尚香をここまで出さなくてもいいよねぇ。
これが赤壁じゃなくて、もっと別のファンタジー系だったら素直に楽しめたかもしれないけど…。

もし「光栄のCDドラマ三國志DXシリーズとレッド・クリフどっちがより三国志ですか」って聞かれたら答えに迷ってしまう。そのくらい三国志じゃないと思いました(ちなみに三國志めくりとレッド・クリフだとさすがにレッド・クリフと答えます)。

好きなシーンは、尚香を抱きしめる孫権。ちなみに孫権が一番好きです。顔が特に。
音楽も好きですが、もうちょっと中華らしさを出してほしかったな。ハリウッドものと曲調の印象が変わらないのは残念。EDのalanさんの歌はpart1,2共に好きです。


以下ネタバレです。さらに愚痴っぽい感想が続きますので、了解した方のみお進みください。











いいですかー?



箇条書きで簡単な流れです。

・尚香いつのまにか曹操の陣営に潜入
・part1でのサッカーまだ続行中。引っ張るなあ。
・曹操、疫病で死んだ兵を船に乗せて呉に流す。呉で疫病流行る。
・ばたばた兵が死んじゃうのに恐れをなした劉備、逃亡。諸葛亮のみが残留。
・逃げ際、劉備が矢を4万本くらいもってっちゃったので呉は矢不足。
・周瑜:矢を調達しろよー 諸葛亮:蔡瑁と張允なんとかしろよーと、お互いの首をかけてちょっと緊迫。
・風向きが変わるまでに時間稼ぎが必要だという周瑜
・それを受けて黄蓋、苦肉の策を申し出るも即却下。ってえええー?
・話を盗み聞きした小喬、時間稼ぎのために曹操のところへ
・曹操超大喜び
・茶のうんちくで時間を稼ぐ小喬、それにまんまと乗っちゃう曹操。ついでに頭痛発症。
・しかもそのタイミングで華佗行方不明(去った)。
・その隙に呉軍は曹操軍へ突撃ー。
・黄蓋は胸のど真ん中に矢を受け俯せで江の中へ。え?死んじゃうの?
・呉軍は火船で、曹操軍が呉軍を火攻めするために船の乗せてた硫黄とかに引火させてそこら中でどっかんどっかん。魚の脂がそんなに爆発するんですか?
・ひたすらどっかんどっかん
・ついでに甘興も自爆よろしく敵の砦の門を破壊。どっかん。
・この辺まで出番の無かった劉備軍勢颯爽と登場。
・周瑜、趙雲は曹操の本陣へ小喬を探しに。
・趙雲とはぐれた周瑜、小喬より先に曹操見つけちゃった。
・でも形勢不利。剣を突き付け合う曹操と周瑜+曹操軍の将軍。この辺とってもジョン・ウー。
・押されつつ陣の外に出ると孫権、劉備、関羽、張飛、趙雲大集合。大将がこんな敵陣深くまで来ていいんですか。
・小喬人質になって脅される。
・趙雲がこっそり忍び寄って小喬救出。
・形勢逆転の孫権、曹操の髷(?)に矢を射る。髪がほどけて曹操落ち武者化。
・孫権か周瑜におまえの居るべきところに帰れ、っていわれて素直に曹操退散。
・華容道とかそんなもんは全くなかったがごとく 終 了 。
・劉備の元へ帰る諸葛亮をすごーくいい関係のまま見送る周瑜夫妻。えーーー

箇条書き終わり。

とりあえず、また字幕が戸田奈津子ですか。英語じゃないのに出張ってこなくていいですなっち。英語でもアレだけど。訳者は他に居るみたいなのでまあ…大丈夫なのかなぁ?
字幕を正しいものと信じて以下ぐだぐだ感想です。

はい、part1でフラグと思った劉備と尚香の結婚とかいうのは、なーんも無し。
そもそも二人が顔合わせる機会など全くなかった。じゃあpart1のラストのシーンはなんだったんだ。
それから周瑜の矢傷。これも全然出てこなかったし。あれが悪化して喀血とか!そして劇中最後に死んじゃうかあるいは予感させて終わるんだなって思って…いたんですが。
そんなにハッピーエンドにしたかったのかな。

尚香は忍び込んだ曹操さんちの孫叔材ってオリジナル人物といい感じになってました。赤壁の乱戦時に目の前で殺されましたけど。そんで話の終わりまで呆然としたままの尚香(なので劉備の出番が無い)。
尚香からの叔材への好意ってのはわかるんですが、叔材から尚香への好意の理由がわからない。尚香は男装してたし、…男色じゃん。
それに尚香と叔材、同姓にした意味ってあるのかなぁ。ああ、叔材から見て尚香って同姓ってことで弟みたいな感じでかわいがってたのかな。それならあのべたべたの仕方もちょっと納得。

曹操が疫病にかかってる将兵を見舞って自身の苦悩を語り、その言葉に感銘した疫病にかかっている兵士たちが戦いに赴くというシーンがありますが、そのシーンで曹操を人物に見せようとしても、他の大多数のシーンの彼の描写がスケベ親父の小人物なので、観客を混乱させるだけなんじゃないかと思うのです。
そして曹操によって小喬の替わりをさせられた驪姫、小喬が曹操陣営を訪れた後全然出てこなくなりました。…どこいっちゃったんですか?

劉備が全然だめだこれ。
ひたすら自己中、自分本位な言い訳で孫権のもとを去っていくのです。
もちょっと取り繕うだろ?って思うくらい。自己中な台詞をばんばん吐きます。
でもって退却した先で関羽、張飛、趙雲に向かって「おまえたちが大事だから去ったんだ」という旨のことを恩着せがましく言うの。言われた方はそんなことに構わず呉軍の応援に行っちゃいますが。そんでちゃっかり劉備もそれに参加してるんですが。
しかも周瑜と劉備陣営は劉備が逃げた時、別れたっきりですよ。その後お互いに全く約束もしてないのに、周瑜は赤壁へ出陣する時、彼ら「友人」がやってくるのを待ってたんです。おいおい。
これだけ自分本位で逃げてるのに、なぜ諸葛亮は残したのだろう。諸葛亮が自身で残るのは勝手だけど、劉備にとって諸葛亮ってどうでもよかった…?

ていうか結局疫病どうなっちゃったの?あやふやなままだったな。

とにかくpart2での劉備軍勢の印象が薄い。趙雲はまあまあいい出番はあったと思うけど。
劉備三兄弟が特に薄い。part2前半は出番ほぼゼロだし。じゃあpart1前半出張ってたのは何のため?
諸葛亮も出番は多かったけど、一体何をしたの?って感じ。
矢は一応頂戴してきたけど、あとは気象予報したくらい?変な踊りで東南の風呼び寄せるのかーってそぶりも一瞬だけ。やはりこの人の存在感もあまり無かったです。
矢の調達から周瑜との仲が緊張感あふれ険悪になっていくんだーってわくわくしてたらそんなこと無かったし。二人は親友のままでした。そんなに友達にしたいのか。
それぞれの思惑があり、相手の腹を探りながら共通の利害があるうちだけ協力するという緊張感がいいんじゃないか!なのにこのゆるゆる感ったら。

とにかく二人は仲良しなので以心伝心、相談せずにお互いの計略による相乗効果で作戦を成功させていました。
相談せずに自然にそうなったってあたりがもやもやするというか…言葉を選ばずに言うと気色悪いです。そういう風な関係の人も居ると思うのですが、表現方法というか、よりによってこの二人がというか。そういったところが。

流れは以下のような感じ。
諸葛亮の計略:蔡瑁と張允の指揮する船をだまくらかして矢をたくさん射させた。
周瑜の計略:蒋幹をだまくらかして偽の蔡瑁と張允の手紙を持たせる→手紙を読んで曹操は二人に疑心暗鬼になる。
そこへ矢のたくさん刺さった藁船(諸葛亮がわざと一隻だけ漂着させたっぽい)が曹操の元へ流れ着く→わざと射て相手に矢を贈ったなー→裏切ったな、斬首!みたいな。
ちなみにだまされたことに気づいた曹操、その後蒋幹を宴席で毒殺しちゃうんですが、どうしてわざわざ皆の前で毒殺する必要があるんだろうか。リーダーとしてすごくマズい行動と思うんだけど。もうしっちゃかめっちゃか。

ラストがとにかく椅子から落ちそうになりましたが…。
周瑜とか孫権に言いたい。曹操をそこまで追いつめたんなら殺すか捕虜にしなきゃ嘘だろ。
曹操のもとを去る際に周瑜が一言言うんです、「戦に勝者はいない」と。
ってそこで突然厭戦感出してどうする。あれだけ兵士を鼓舞しまくってたのにそりゃねーわ。
変なところで妙なメッセージを込めないでくださいよ。そういう種の映画じゃないだろうと。萎える。

敵将が居なくなり、呆然として戦場の跡、折り重なって斃れている両軍の兵士の間を歩いていく落ち武者な曹操。

そしてエンディング、草原から現れる諸葛亮。ここで初めてなぜだか冠つけたおなじみの格好。
見送る周瑜夫妻。そばには諸葛亮が助産婦をして生まれた仔馬萌萌。
萌萌を諸葛亮に贈る周瑜夫妻。萌萌と共に去っていく諸葛亮。

めでたし。

って違うだろーーーーーーーーー!!!!(ノ`Д´)ノ彡┻━┻゛:∴
このラストを見たとき笑いと涙が出てきました。自分でもなんで笑って泣けたのかよくわかりません。

他細かいところとか。
甘興が出陣前部下に「我々は今まで海賊呼ばわりされてきた云々」などと言うシーンがありましたが、いつから長江は海になったんだ。それとも海まで出張してたのか。ほんとに海賊と言っていたのか原語を確認したいな。
ホウ統が居ない、黄蓋も出番を奪われて、そうまでして小喬(無理矢理曹操の所に行かせたり)や尚香(オリジナル人物とわざわざ絡ませたり)の出番を作る必要があったのだろうか。無理にラブシーンいれなくていいよーう。
オリジナルと恋愛する暇があったら劉備をもっと立ててやってちょうだい。
先にも書きましたが、敵陣から戻ってきた尚香を抱きしめる孫権にはちょっと萌えた。
端正な顔をした権坊がレッド・クリフでの心のよりどころでした。

part2、視覚的には迫力がありましたが(火攻めのシーンみたら三國無双やりたくなった)、三国志としてストーリー的には焦点絞り切れてない感がありました。あれもこれもそれもやろうとして全部中途半端になっちゃったんじゃないかなーと。
オリジナル要素を入れるのはいいと思うのですが、その内容に納得がいかないというか。必要な人物やエピソード(例えば苦肉の策とか出しておきながら速攻却下?)を削ってまでオリジナル要素を挿入、でもその要素は本当に必要だったのか、って考えると、別になくてもいいよなーって思います。特に女性陣の行動。
シナリオ的にはうーん、いまふたつみっつな感じ。
ところで「未来への最終決戦」って誰がつけた副題なんでしょうか。正直申しますと、だっさー、っていうか意味分かりません。そもそも赤壁で終わりじゃないじゃない。

でもね、観賞後これだけつっこんで遊べるのだから、大きな意味ではこの作品満喫できたかなって思うのです。私は。
摩亜さんは見ちゃ駄目だと思います。

というのが大まかな感想でした。おつきあいありがとうございました。

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