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国立故宮博物院♪/ゆら [◆台湾]

故宮というと、北京の故宮博物院(紫禁城)、瀋陽の瀋陽故宮博物院、台北にある国立故宮博物院とありますが、現在台湾滞在中なので、訪れたのは台北の国立故宮博物院です。
訪問は確か今回で四度目です。
いやもうとても楽しみで、楽しみで、行く機会を狙っていました。
土日はきっと観光客(私もだ)でいっぱいなので、金曜日の午後にレッツゴー!
MRT(地下鉄)士林站からバスに乗ること10数分。
タクシーでも行けますけど、バスの方が大変安いです。タクシーも日本のに比べたら安いですけど。

故宮博物院
待ちに待った故宮博物院到着です。
開館時間は通常18:30までなのですが、金・土曜日はなんと21時まで。
更に、18:30からの夜間開院中は台湾国籍を持っている人なら無料で入館できます(過去には国籍問われなかったのですが、いつの間にか国籍制限が…)。


今期間限定の特別展は「赫々たる宗周-西周文化特別展」と「殷王武丁と后婦好-殷代盛世文化芸術特別展」(別館・別料金)。
特別展案内
今回残念ながら後者の方は時間が無くて見られませんでした。
西周文化の青銅器はユニークな形だったり彫刻?が凝っていたり、見てて飽きなかったです。

紫禁城風な建物の階段を上ると、入り口です。
故宮入り口
平日でも大変人が多いです。
ロビーで入場券を買って入場しますが、リュックサック等背負う荷物を持ってると、入場できません(入り口で止められる)。
入場券販売窓口右隣へ荷物を預けてください。番号札と引き替えに預けます。無料です。
はい、リュックで行ってしまいました…。

入場前にちょっと寄り道。
入り口フロアをひとつ降りると、お土産屋さんやお手洗いなどのあるフロアです。
ここのフロアのお手洗いのアイコンがかわいいのです!
故宮のトイレアイコン
辮髪官吏と格格(お姫様)!!
この存在を知らず、先日初めて知人からこの情報を得て、今回はこれを見るのも目的でした。
かわいいいい。
そして、フロア中央には孫文像。
孫文
これも人気スポットのようで、たくさんの人がこの前で記念写真を撮影していました。
行列整理専門係員もいました。
台湾には孫文の号の「中山」、蒋介石の号の「中正」という地名などがとても多いです。
中華圏では「孫文」では無く、「孫中山」ということがほとんどのようですね。

そしていざ入場。

毎回思うのですが、国民党はよくもこれだけのもの(現在展示されているものだけ見ても)を台湾まで運んできたな、っていう。
そういう背景は今はさておき、収蔵品はすばらしいものばかりです。
有名な翠玉白菜(翡翠で出来た白菜彫刻)や肉形石(角煮そっくりの石)ももちろん見ましたよー。相変わらずこの二つの展示物周辺は常時人だかり。
それより好きなのは乾隆時代の象牙細工ですけれども。ほんと象牙の透かし彫りとか、細工が神がかっています。
乾隆時代の宝物展示は本当に多いです。乾隆自身も自分が一番幸せな皇帝だ、と言ったらしいですが、こういうのをみても一番豊かな時代だったんだなあと感じます(「三世の春」といわれた康煕・雍正・乾隆三代の皇帝の最後です。在位も60年と康煕の61年に次ぐ中国史上2番目の期間)。
という宝物も好きなのですが、最近最も興味があるのは、書簡や硃批奏摺などです。
硃批奏摺は臣下・役人が報告や指示を仰いで直接上奏(奏摺)し、それに対して皇帝が朱色で批評や命令を書き入れる(硃批)するというもの。これが当時のやりとりを生々しく残してるので見ていてとてもわくわくます。
あ、今回見た康煕帝の御書千字文も大変興味深かったです。
清朝歴代皇帝の字(今回特に見たのは康煕のものですが)、はおおらかでとても美しいです(奏上する臣下の文字も当然きれいです。こちらは活字体のようなきっちりした文字が多いです)。

って康煕帝の御書とか奏上文に張り付いていたら、あっというまに五時間経過していました。

夜の故宮
外真っ暗です。
18時過ぎた辺りから館内閑散としてきて、快適に参観できました。
いやあこんなにゆっくり見たのは初めてでした。

今回買った物の一部。
康煕帝と雍正帝
今回はものすごく自制してこの程度になんとかおさめました。
過去に目録(ハードカバーほぼオールカラーの図鑑サイズ)五冊ほど勢いで買ってしまって、持ち帰るときに死ぬかと思いました。他にDVDも山ほど買っていたし、家族からは馬鹿かと言われました。
以前これだけ買いました…

というわけで、今一番興味のある歴史上の人物は雍正帝だったりします。…ええ諸葛亮よりも。
もし興味があれば宮崎一定『雍正帝―中国の独裁君主』 (中公文庫)などをおすすめします。
これ以上無く皇帝という職業に対して勤勉な、病的なほどワーカホリックな皇帝です。

今、後金~清朝中期にとっても萌えているゆらでした。
また行きたい~!!