理由/摩亜

(前回の続き)

審神者「どうして布んばちゃんは……」
近侍「……ん？」
審神者「困っている新月(三日月宗近2振目)に、自分から声かけたんだろう？」



近侍「24時間遠征帰りでテンション上がっていたから、……だそうだ」
審神者「それだけ？」
近侍「あいつ、遠征帰りは結構テンション高いぞ。……分かりにくいけど」
審神者「さすが同位体。あの布んばちゃんのテンションが分かるんだ」
近侍「まして、寝ていないまま朝食だったから」
審神者「ああ、なるほど」
近侍「皿だけ持たされてビュッフェ台の前で固まっていた新月を見つけて、つい声をかけてしまったらしい」
審神者「まあ、根が優しいから放っておけなかったんだろうね」
近侍「普通なら、恐らく燭台切辺りが新月をフォローしたと思うんだが……」
審神者「偶然が重なった結果、布んばちゃんが世話を焼いちゃったんだ」
近侍「おかげでこっちは迷惑を被っているんだからな」
審神者「え？　何で？」
近侍「新月が俺の2振り目を見て「おぬし綺麗だな」とかぬかしたからだ」
審神者「あっちゃー」
近侍「新月が顔を見たがる度に2振り目が、「あそこに俺の顔がある」とこっちを指さしやがる」
審神者「布んばちゃんwww！！」
近侍「仕方無いので、新月がこっちを向いたら「あっちに俺たちの本歌がいる」と指さしておく」
審神者「ひ、酷い……うわーはっはっはは！」
近侍「酷いとは思ったんだが、でも意外に、本歌が怒らないからまあいいかと……」
審神者「あっはっは、あー……それは本歌が、自分の写し達を守らなきゃと思っているからじゃないの？　あー、笑い過ぎて苦しいー」
近侍「……ふふ」←こっそり嬉しそう。

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