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10月の修行解禁男士と山姥切国広/摩亜 [ ┣刀剣乱舞]

極んば「(爺との茶会から)戻ったぞ」
審神者「(お爺ちゃんとのお八つと言う名の介護から)おかえり、まんばちゃん」
極んば「何か変わった事はあったか?」
審神者「10月の修行解禁は南泉一文字……、……」
極んば「ああ、南泉か。……どうした?」
審神者「南泉の極シルエットに……、……猫耳が無かった」
極んば「……は?」
審神者「極めた鳴狐とか小狐丸極の必殺獣化とかを鑑み、南泉も猫化に拍車がかかると思っていたのに……」
極んば「いやそこは、修行して猫の呪いから解き放たれたと想像するところじゃないか?」
審神者「あーーそうか! そうだよね!! 南泉の進化は猫の呪いが強化することじゃないもんね!!」
極んば「まあ、小狐丸やにっかりみたいに、真剣必殺の時に何かあるのかも知れないが……」
審神者「どっち?!!!!」
極んば「……あ、ま、まあ、あと何日かすれば分かることだ」
審神者「そうだね。あ、そうだ、まんばちゃん!」
極んば「何だ?」
審神者「しなのんと長篠まで遠征行ってきてもらっていい? 2時間だから晩ご飯には間に合うと思います」
極んば「ああ、構わない」
審神者「帰ってきて早々申し訳ないんだけど、よろしくね」
極んば「行ってくる。任せておけ」
審神者「行ってらっしゃーい」



布んば「……」
審神者「あれ布んばちゃん? どうかした?」
布んば「いや、たまたま通りかかっただけだ、が……。……」
審神者「うん?」
布んば「…………ああいや、……何でもない……」
審神者「布んばちゃん、主の部屋で一緒にお茶していかない?」
布んば「……え?」
審神者「まだ、仕事ある?」
布んば「いや、俺は非番だが……」
審神者「布んばちゃんは非番でも、あちこちで色々と手伝ってくれているでしょ? 最近、厨の手伝いが格段に成長したって歌仙が言ってたよ?」
布んば「いや、そんなでもない……」
審神者「性格が真面目なので、何を頼んでも手抜き無しで丁寧に取り組んでくれるって。最近は桂剥きがすごい綺麗になったって歌仙が自慢してたよ。凄いね!」
布んば「……っ」
審神者「この後仕事が無いなら、主の部屋にサワークリーム&オニオンとガーリックのポテチがあるので、一緒にお茶しよう!」
布んば「……俺で、いいのか?」
審神者「明らかに、(甘味よりしょっぱい系)布んばちゃん向けのラインナップで誘っているつもりだけど?」
布んば「あ、ああ……」
審神者「はい、いらっしゃい」

審神者「布んばちゃん、何のお茶が良い? コーラとかもあるよ?」
布んば「……あ、ええと、……ウーロン茶で」
審神者「温かいのと冷たいの、どっちが良い?」
布んば「冷たいの……」
審神者「(可愛いっ!!!) はい、どうぞ」

布んば「……(ポリポリ)」
審神者「さて、……布んばちゃん。主に何か言いたいことは無い?」
布んば「……言っても……」
審神者「……」
布んば「……」
審神者「こら、言わないと分からないよ?」
布んば「聞きたいんだが……」
審神者「うん、何?」
布んば「その……一振り目は、カンストしても忙しそうだなと……」
審神者「あー、遠征ね。この前の大阪城で特付きの男士をどんどんカンストさせちゃったから……」
布んば「……?」
審神者「極メンバーで遠征を回すにも、必要レベルが足りないとかいろいろ問題が出てきたので、極んばちゃんに手伝いを頼んだのです」
布んば「カンスト後に暇をしている奴は他にも居るだろう?」
審神者「……んー、そうね……(まあ単純に、列順を替えたくないとか、その程度の理由なんだけど……)」

布んば「……あんなに重用されている一振り目が居るのに、何で俺はここに居るんだろう」
審神者「それは、……主がどうしても布んばちゃんに居て欲しいからだね」
布んば「俺が顕現した時には、もう本歌も居たのに……」
審神者「本歌と写しでも別の刀剣だからね。本歌が居ることと布んばちゃんが顕現したことは全く関係無いからね」
布んば「でも、一振り目が居たし……」
審神者「山姥切国広だけ二振り居ることに、当の本刃が困惑しているのは申し訳ないとは思うけど、でもどうしても布んばちゃんに居てもらいたいの! 主が!!」
布んば「……」
審神者「それに、布んばちゃんが居るから、本歌んばくんも折り合いをつけてくれているんだし」
布んば「……え?」

審神者「それはさて置き」
布んば「……さて置かないでくれ!」
審神者「んん、本歌のこと、気になる?」
布んば「それは、……本歌だし」
審神者「じゃあ想像力を働かせてね」
布んば「(真剣な表情で)……分かった!」
審神者「ん゛ん゛っ! (可愛いが過ぎる!)」
布んば「主?」
審神者「ん、ごほん! それじゃ、初期刀にして本丸の要であるあの極んばちゃんと、あのプライドの高い本歌が本丸で顔を合わせます」
布んば「……(想像中)」
審神者「みんなの前でいきなり『偽物くん』と本歌が宣います」
布んば「……っ……(暗い顔)」
審神者「それまで散々、「俺は偽物じゃない」と言っていたこの本丸の総隊長に向かって、です」
布んば「……(眉間に皺が寄っている)」
審神者「反感を買ったのは、本歌の方でした」
布んば「そう、……だな。一振り目が今まで築き上げてきた信頼の結果だ」
審神者「まあそもそも、号として山姥切が彫られているのは国広のみで、徳美は『本作長義』を採用していますが」
布んば「それは……!」
審神者「そのへんは置いておいても、山姥切の写しだから山姥切の号で有り、それは事実なのだから『偽物』では無いんだよね」
布んば「……」
審神者「そういうの、真作贋作で揉めている虎徹とか敏感だし。真贋不明の堀川くんは自分のこともさることながらまんばちゃんの問題なだけに複雑な心境になっちゃうし。他の古刀連中には「写しと贋作が分からないとは……」と思われちゃったしね」
布んば「……本歌は、……そういう意味で言っているわけでは……
審神者「だから、古参の徳美メンバーですら、写しにだけ当たりの強い本歌に「態度を改めた方が……」と、悪意無く言っちゃうワケよ」
布んば「…………逆効果じゃないのか」
審神者「うんその通り。布んばちゃんはちゃんと俯瞰できていて偉いね」
布んば「……そんなんじゃ…………」
審神者「極んばちゃんは当事者だったから、この件について手出しできないというか、まあ、本刃は大分参っていたからね」
布んば「……え?」
審神者「極んばちゃんは「本歌がどうしてあんなにも頑なに自分に対して『偽物』と言うのか、頭ではある程度分かっていても気持ちが理解を拒む」「古い記憶ではとても優しかったのに……」と言っていて、あの本歌の態度にひどく困惑していてね」
布んば「ああうん、……そうだな」
審神者「本歌んばくんは、『山姥切』の認識を歪めた人間にこそ怒りをぶつければ良かったのに、立場的には弱い写しに当たり散らしているいじめっ子みたいに思われちゃったよね」
布んば「最悪だ……」
審神者「山姥切国広を初期刀にしたり、古参として大事にしている本丸にはありがちだったと思うよ」
布んば「本歌の所為じゃない」
審神者「でも、山姥切国広の所為でもないよね?」
布んば「……っ!」
審神者「当本丸も例に漏れず、血の気の多い新撰組とか、初期にまんばちゃんにお世話になった短刀達とその保護者とか、団結力の強い初期刀組とか、いじめダメ絶対の神刀系とかまんばちゃん可愛いお爺ちゃん達とか……」
布んば「……」
審神者「そんな時に布んばちゃんを顕現してね」
布んば「え……?」
審神者「一緒に手合わせさせたら、顕現ほやほやの布んばちゃんを折らんばかりに打ちかかった本歌んばくんが、その後に酷ーく落ち込んでねー……」
布んば「……」
審神者「どうするかなーと思ってしばらく様子を見ていたら、布んばちゃんに優しくなっていたので、そのうち本歌も周りも徐々に変わっていくだろうって放置しました」
布んば「そんな険悪だなんて、……知らなかった」
審神者「まあ、過去のことよ」
布んば「そうなのか?」
審神者「元々、写しに当たりの強い本歌に、写しを大事にしている面子が怒っていたワケだから、本歌と写しの間で折り合いがつけば、口出しする必要無くなるでしょ?」
布んば「それもそうか」
審神者「そのきっかけが布んばちゃんだからね」
布んば「……え?」
審神者「今、話したよね?!!! 主話したよね?!!!!!」
布んば「……あ、うん」
審神者「それだけじゃなくて、布んばちゃんが気を利かせていろいろ仕事してくれるおかげで、みんな助かっているよ」
布んば「……別に、大した事じゃない」
審神者「ありがとね」
布んば「……俺は……」
審神者「うん?」
布んば「一振り目の偽物じゃ無い、よな?」
審神者「違うよ! 布んばちゃんは布んばちゃんだよ! 本歌の偽物でも無いからね! 唯一無二のうちの本丸の大事な大事な布んばちゃんだからっ!!!」
布んば「……そうか」
審神者「そうだよ! ちゃんと自覚してね!」
布んば「分かった……」

審神者「さてそれで……」
布んば「……ん? (ポリポリ)」←落ち着いたので、ポテチを食べている。
審神者「人数合わせが必要になった時には、布んばちゃんも遠征メンバーに組み込んで良いかな?」
布んば「ああ! 構わない」←嬉しそう。
審神者「初期刀組で24時間でも平気?」
布んば「多分、みんな大丈夫じゃないか」
審神者「布んばちゃんが居ないと、本丸の内番組が困るかなと思って……」
布んば「……?」(首こてん)
審神者「いやそんな分かんないみたいに可愛らしく首を傾げないで!」
布んば「……?」(逆側に首こてん)
審神者「畑組も厨組も洗濯組も掃除組も厩組も、恐らく布んばちゃんのお手伝いを当てにしていると思うの」
布んば「……あ」
審神者「その布んばちゃんが24時間本丸に居ないと、結構みんな困ると思うよ」
布んば「初期刀組だと、歌仙も抜けるのか……」
審神者「布んばちゃんと歌仙の二人が抜けると、厨組は結構痛いかもね」
布んば「俺はさて置き、歌仙は……」
審神者「布んばちゃん」
布んば「……?」
審神者「もう少し、いや大分かな。もっと自分の働きを褒めてあげて認めてあげて」
布んば「え、……と」
審神者「……ね?」
布んば「あんたが認めてくれているなら、それでいいかなって……」
審神者「うわっ! 直球!!!」
布んば「主?」

posted by 摩亜 at
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