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お土産は冬の練り切り/摩亜 [ ┣刀剣乱舞]

出かけて行ったら、帰ってきます。

――18時――
極んば「主、今もどった。……少し良いか?」
審神者「まんばちゃん、お帰り。大丈夫だよ、入っておいで」
歌仙(本日の近侍代理其の弐)「ああ、お帰り、楽しかったかい?」
本んば(本日の近侍代理其の壱)「……(夕飯までには帰ってきたが、……遅くないか……)」



極んば「土産を買ってきたので、良かったら本歌や歌仙と一緒に食べてくれ」
審神者「ありがとう。あ、冬の新作!」
歌仙「ああ、千寿堂の練り切りだね。うん、これは雅だ。三日月さんの見繕いかな?」
三日月「いやいや、店選びから支払いまで全部、国広のが一人でやったのだぞ」
本んば「……は?」←ピキン!
審神者「国広?」
歌仙「おやおや、ずいぶんと親しくなったようだね」
極んば「いやその……、そうじゃなくて……あの……」

審神者「お爺ちゃん、助け船を出してあげて」
三日月「うむ。教えるのは惜しいが、仕方あるまいなあ」
本んば「……」
三日月「ここを出て直ぐに、国広のが『自分を山姥切と呼ばないで欲しい』と言ったのでな……」
審神者「……(本歌の前でわざとらしく言っていたもんなあ……)」
三日月「では、何と呼べば良いかと話し合った結果、『国広』に落ち着いたのだ」
極んば「まあ、……大体そんな感じだ」
審神者「まんばちゃんからお爺ちゃんの呼び方は変わったの?」
三日月「(ぱああああああっ!)そうなのだ主! よく聞いてくれた!」←凄く嬉しそう。
本んば「……っ!」
審神者「っ!! (しまった! 藪を突いてしまったか!)」
極んば「三日月、あの……あまり口外しないd……」
三日月「三日月ではないだろう? それ、約した通り『宗 近』と呼んでおくれ」
本んば「……っ!!!」バキィィッ!!! ←ボールペンを折る音。
審神者「……え?」
歌仙「ちょ……切長! ボールペンが……!!!」
極んば「本歌!! ケガは無いか?!!」
本んば「……大事ない。飛び散ったインクを片付けるから、そこを退いてくれ」
歌仙「ここは僕たちで片付けておくから、君は風呂にでも入ってきたらどうかな? 顔や手にも結構かかっているよ」
審神者「うん、ケガしていないと手入れで直せないから、まずはお風呂に行ってきて」
本んば「……(溜息)、迷惑をかけるのは本意では無いが、後を頼んで良いだろうか」
歌仙「もちろんだ。任せておきたまえ」
審神者「あ、まんばちゃんのお土産あるから、お風呂出たら執務室に戻ってきてね」
本んば「……ああ、行ってくる」

歌仙「(畳拭き拭き)やれやれ、とんだ爆弾を落としてくれたね」
極んば「(机拭き拭き)その、……本歌はどうしたのだろうか? ボールペンを折るなんて、何かあったのか?」
歌仙「まあ、切長の主張を聞き入れた結果なので、彼も怒りをぶつけるワケにいかなかったんだろうねぇ」
審神者「さすが爺、見事な手腕としか言いようが無い」
三日月「そのように褒められると照れるぞ」
審神者「……(褒めてねーし)」
極んば「……ふう。……本歌が何を考えているのか、全く分からない……」
審神者「……(すんげー分かりやすいと思うが……)」
歌仙「まあ、彼のことは置いておいて、何を食べてきたのか、後で教えておくれ」
極んば「あ、ああ。歌仙が好きそうな甘味処と食事処だったぞ」
歌仙「三日月さんが選ぶなら、さぞや趣のある店構えなのだろうね」
三日月「いやいや、そのように格式の高い店ではなく気楽に行ける所だ。今度、初期刀組の皆と行くのも良いと思うぞ」
歌仙「なるほど、陸奥守を連れて行っても問題無いところなんだね」
極んば「…………ぷ、ふふ」
審神者「まんばのお土産の練り切りも美味しそうだ。主、ほら、これは寒牡丹だ。香梅や山茶花も。和菓子で感じる季節の移ろいは、本当に美しいよね」
審神者「……うん、綺麗で美味しそうだね~(……さすが歌仙)」

三日月「では主、我らはこれで失礼するぞ」
審神者「うん、まんばちゃん、お土産ありがとうね」
極んば「あんたが……喜んでくれれば、それでいい」
審神者「もちろん、凄い嬉しいよ!」
極んば「……そうか」←嬉しそう。
審神者「あ、まんばちゃん! 明日からは通常業務だからね」
極んば「あ、ああ分かった!」←凄く嬉しそう。
審神者「だから今日はゆっくり休んでね」
極んば「分かった!」

歌仙「やれやれ。切長も短気を起こさなければ、きちんと見極められるのにね」
審神者「まあ、冷静さを欠けば、見えなくなるものもあるでしょ」
歌仙「褒められたものではないが、三日月さんはさすがの年の功だと感心したよ」
審神者「そうね、褒められたものじゃないけど……」

タグ:刀剣乱舞
posted by 摩亜 at
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